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碧濤のひとりごと

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無題

総花や どこが幹やら 根っこやら 民も未来も 花弁(過弁)に隠れ

総合計画

 道の総合計画「ほっかいどう未来創造プラン」の出前講座があるというので、出席してみた。ビジョンと戦略重視の総合計画で、具体の推進方策は分野別の計画によるという。ビジョンというのに未来を想像できないし、地勢的な北海道の位置づけに触れた戦略性も感じられない、美辞麗句の羅列に過ぎない印象を持った。
 会場からの質問に対する答えをプランの文言で説明するため、参加者も一向に理解が進まない。前々回の新長期総合計画には、戦略プロジェクトという先進性を表(おもて)に出していたから、施策を担当する職員にも対外的な緊張感があったものだ。道民の多くが自信をなくしているように見える時代だからこその「総合計画」であらねばならないと思うが、作成する側の北海道も自信喪失に陥っているのではないかと思われた。
 私も数点指摘した。説明要員の若い職員の未来が可哀想に思ったからでもあるが、戦略重視というなら、戦略らしい視点が大切ではないかと伝えたかったのだ。
 地球温暖化に伴い、北極海航路の商業利用が視野に入っている。ヨーロッパとの物流は、ベーリング海峡を通ることで南回りのスエズ経由に比べ輸送距離は4割減になる。エネルギー資源の大幅な節約にもなる。北米東岸へも現在のパナマ経由に比して大幅な輸送距離が削減できる。そのとき、通り道となる北海道の地勢的なプレゼンスは飛躍的に上がるだろう。苫小牧港湾、新千歳空港の位置づけも変わろう。
 すでに中国は、北極海航路開通に備え、中継地となるアイスランドに港湾建設資金を提供し、大使館を建設するなどしてアイスランドとの関係を強化している。上海~ドイツ・ハンブルク間が、スエズ運河経由の航路より6400キロも短縮できるからだ。
 サハリンの天然ガスも、北朝鮮が崩壊すれば、極めて短時間で釜山までパイプラインでつながると言われている。輸送距離で値段が決まるなら、北海道は一番近い場所にありながら、一番高い天然ガスを買うということになる。北海道の地の利を考えると、北海道サハリン間のパイプラインの実現性については独自にでも調査検討しておく時期ではないのか。
 北海道の「地域主権」、「戦略」をいうなら、計画の是非は別にしろ、そのような議論の場があっていい。次回の総合計画にはそういう視点も盛り込んでほしいものだ。

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