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碧濤のひとりごと

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未来への責任

 サハリンから韓国までおよそ3千㎞を走る天然ガスパイプラインが現実になりそうだ。金正日総書記が北朝鮮国内700㎞を通過させることを承諾したからだ。パイプラインの通過料として北朝鮮には年間一億ドルが支払われるという。もし釜山から海峡を延びれば200㎞で日本に届く。年間300億立方㍍の天然ガスを運べるというから、不測の発電にも十分だろう。日本に渡ったパイプラインが北上すれば北海道は一番遠い?
 サハリンは宗谷海峡を挟んで、わずか40㎞の対岸だ。北朝鮮国内の700㎞の敷設ができて、わずか40㎞の議論が聞こえてこない。
 40年以上も前、石炭に代わるエネルギー検討過程で浮上し、石油にその座を譲った天然ガス。当時の諸情勢からみれば、天然ガスの優位性は飛躍的に高まっているはずだ。現在進行形の電力のピーク需要を国民力で乗り切っているにも関わらず、脱原発社会を宣言できずにいる日本は一体どこに向かおうというのか。国も北海道も為政者の構想力、政策力の乏しさは情けない限りだ。
 人口減少、少子高齢化が進む社会の電力需要増はたかが知れていよう。市場原理主義からの転換点が福島原発にあるべきと思う。
 高度成長期の恩恵を甘んじて受けてきた我々団塊世代に、「未来への責任を果たせ」と、「今」が迫っている気がする。NASAのLangley研究所の門には Dream can do, Reality can do.(思い描けられれば、夢は叶えられる)とあるという。
 友たちよ、思い描ける未来はあるか。

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