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碧濤のひとりごと

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夕張再生に向けて

 札幌に戻ってお世話になったM教授に挨拶をしたら、「夕張問題をどう思っているか」と聞かれた。新聞報道をざっと読む程度の知識しか持ち合わせが無くドギマギしていたら、「自治体を支援するNPO法人をつくるので、参加してみないか」ということになった。構成員には、旧職場仲間もいるし、暇もあるし、参加することにした。
 第一弾として、夕張市長をお招きし現状や課題を聞いた。聞きながら容易ならざる問題に足を踏み込んだ気がした。
 財政再建計画は353億円の負債を18年で返そうというものだ。計画の実施による更なる減収、人口減の加速等から期限を待たずに、市役所機能が失われる可能性だってある。北海道が「夕張市以外の再建団体の発生」を恐れ責任回避を続ける途上で市役所が手を挙げたらどうなるか。“まち消滅”に対する新たな負債は誰がかぶるのか。
 ヤミ起債(借金返済起債)を黙認をし、無謀な観光施設の起債を認定した道、観光まちづくりのモデルとして表彰しその後の観光振興を煽った国、エネルギー政策の転換のつけを押しつけた責任も、夕張市の責任とセットで応分の負担が問われねばならない。
 国、道が実質的に作成した「財政再建計画」のもとで、仮に市職員の過労死等を誘発した場合はどうか。人事上の内部問題として市の責任に転嫁される可能性はないか。
 市議会議員、歴代幹部職員の不作為責務は免れないにしても、現役残留職員に、限度を超えた給与削減という形で、過去の責務を押しつけることは適当ではない。内部組織からの発声は難しいから外部から大きな声を出していかなければならない。
  こうして、私はまた、妻の「みんなあなたが蒔いた種よ」という言葉のとおり関わり、容易ならざる人生の縁に翻弄されていくのであろうと思う。

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