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碧濤のひとりごと

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女子柔道事件2

 女子柔道の監督が「進退伺い」を提出した。選手たちとの信頼関係の修復は困難と判断したようだ。昨年9月の選手からの告発に対し、厳重注意処分、12月のJOCからの連絡にも、戒告処分で済ませ監督を継続させた全柔連は、これから対応を協議するという。
 テレビ会見を見る限り、監督は隠すことなく淡々と記者質問に答えているようで、画面を見る私には潔くさえ見えた。そして、彼が暴力、パワハラの何たるかを知らずに、それが許されてきた社会の中で成長し、今があることに同情するとともに、彼一人に、大きな責任をかぶせて、体質が何も変わらない全柔連とならないか、を危惧した。
 私がもし、へそ曲がり監督だったとして、自己弁護すればどう言うだろうか。・・・
「幼い頃から柔道に打ち込んできた私は、鉄拳的指導も許されてきたこの社会で強くなり、だから世界チャンピオンにもなれたと思います」
「私の鉄拳的指導は、手加減をしたもので、それが間違っていたなら、そういう環境が当たり前と、かつて指導し、いまは全柔連の幹部となっている方を放置するのもおかしいと思います。組織的体質を改めるなら私だけの責任では済まないはずです」
「鉄拳的指導のあることは昔からマスコミも知っていたはずです。強い柔道日本の時には、指導方法はおかしいと言わず、いま初めて問題にしているのは不思議です」・・・
 全柔連の幹部には、「柔術」を「柔道」に替えた嘉納治五郎の精神に立ち返り、「道」の心構えについて、柔道家らしい責任の取り方を、自ら示してほしいものだ。

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